胃カメラ検査で診られる病気

胃カメラ検査では上部消化管(食道、胃、十二指腸)の異常を直接観察する事が出来ます。
下記の病気は胃カメラ検査で診断する事ができる代表例で、下記以外の病気も胃カメラ検査で分かる事もあります。

逆流性食道炎

胃の中にある胃酸が食道内に逆流してしまう事で、食道粘膜が傷害されて炎症を引き起こします。逆流性食道炎でよく診られる症状として「胸焼け」や「胃もたれ」などが挙げられます。治療せず放置していると食道腺がんなどの命に係る重大な疾患を引き起こす事もあります。
上記のような症状を感じる際は先ずは胃カメラ検査を受診し、症状に合わせた治療を行っていく必要があります。

食道がん

食道粘膜上で発症するがんで、「喉がしみる感じがする」「喉のつっかえ感を感じる」などの症状がよく診られます。胃カメラ検査で病変部を観察し、病状にあった適切な治療を行う必要があります。
食道がんも早期発見する事ができると、根治治療も可能となります。

食道・胃粘膜下腫瘍(GIST)

胃粘膜や食道粘膜下に発症する腫瘍です。
GISTはリンパ組織や他の臓器へ転移する事がありますので、胃カメラ検査で早期発見する必要があります。

胃がん

胃粘膜上で発症するがんで、「慢性的な胃痛」「胃の不快感」「出血」などの症状がよく診られます。胃カメラ検査の普及のお陰もあり、胃がんによる死亡者数は減少傾向ですが、それでも依然として高いのが現実です。
40歳を過ぎたら胃がんの発症リスクが上昇すると言われています。
40歳を過ぎましたら定期的に胃カメラ検査を受診して下さい。

胃潰瘍

胃酸によって胃粘膜が傷害され、「心窩部痛(みぞおち付近の痛み)」「胃もたれ」「吐き気」などの症状を引き起こします。
治療せずに放置していると胃に穴が開いたり、出血(ひどい時には貧血)を招く事もあります。
胃潰瘍で消化管から出血している場合は黒色便(タール便)を呈する事があります。

十二指腸潰瘍

胃潰瘍と同じように胃酸が十二指腸の粘膜を傷害する事で引き起こされます。
十二支胃腸潰瘍では「空腹時の心窩部痛(みぞおち付近の痛み)」が特徴的な症状です。
十二指腸は比較的粘膜に穴が開きやすいので、我慢していると緊急手術が必要になる場合があります。
十二指腸潰瘍の治療では胃酸の分泌を抑える薬物療法などによって行われます。

ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染

ピロリ菌は胃の中で生息する事ができる細菌で、慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍や胃がんをはじめとした消化器系疾患を引き起こします。
胃カメラ検査を行ってピロリ菌に感染していると判断した際は、直ちに除菌治療を行う必要があります。

胃アニサキス症

アニサキスは海洋中に生息する寄生虫の一種で、イカ、サバ、イワシなどの魚介類に寄生しています。アニサキスに感染している魚介類の加熱処理が不十分な状態で食べると、人間にも感染してしまいます。
アニサキス症に感染すると激痛を伴いますが、一定間隔で腹痛が、出たり出なかったりと繰り返すのが特徴です。

胃カメラ検査

  1. 胃カメラ検査とは

  2. 当院の胃カメラ検査の特徴

  3. 胃カメラ検査で診られる病気

    胃カメラ検査では上部消化管(食道、胃、十二指腸)の異常を直接観察する事が出来ます。 下記の病気は胃カメラ検査で診断する事ができる…

  4. 胃カメラ検査の流れ

    検査の前日から検査後、検査結果までの流れになります。