胃酸や、消化される途中の飲食物が胃から食道に逆流し、食道の粘膜を傷つけ炎症を起こしている状態です。
胃の機能が低下している高齢者や妊婦、胃の手術を受けた人によくみられますが、若い人でも「下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)」が弛むことで胃酸が逆流し、逆流性食道炎となります。
逆流性食道炎
逆流性食道炎とは
逆流性食道炎の原因
下部食道括約筋(食道と胃の境目にある筋肉で、胃の内容物が食道に逆流しないように働く)が弛むことで胃酸や食べたものが逆流しやすくなります。
また、胃の部分切除や胃炎・胃潰瘍などの病気により胃の運動機能が低下している場合や、加齢や妊娠により胃の運動機能が低下し、逆流を起こすことがあります。
普段の食生活の中でも胃の運動機能を低下されるものとしては、高脂肪食、飲酒、チョコレート、コーヒー、炭酸飲料、柑橘類などがあります。
逆流性食道炎の症状
- 胸やけ
- 胸がむかむかする
- げっぷ
- 胃酸や食べたものが上がってくる
- 胃もたれ
- のどの痛み
- 声がかれる
- 咳
逆流性食道炎の検査・治療
逆流性食道炎はバリウム検査では診断できず、胃カメラで食道の粘膜を直接観察し、炎症の程度を分類します。
逆流性食道炎の治療には薬物療法を用います。胃酸の分泌を抑制する薬や、胃の蠕動(ぜんどう)運動を改善する薬を使用します。
症状が治まってきても勝手に薬の使用を控えたりはせず、服用を続けたほうが良いか、中止しても良いか医師に判断を仰ぎましょう。
また、薬物療法で治っても何度も逆流性食道炎を繰り返してしまう為、食生活から根本的に見直すことが大切です。